鯛の濱焼き

塩焼きとの違い

塩を振って焼く「塩焼き」と違い、
菰に包んでじっくりと時間をかけて蒸し上げます。
その後、ゆっくり冷ますことでほんのり藁の香りが入り、
絶妙な塩加減の「濱焼き」になります。
しっとりとした食感が特徴で、うまみが凝縮されています。

濱焼きの加工工程

高松中央卸売市場の老舗仲卸が手掛ける「おさかな工房まるせん」の鯛の濱焼き。
市場に隣接した工場で、プロの目利きが仕入れる新鮮な天然真鯛を
濱焼きにしています。

真鯛の下処理

1

市場で仕入れた新鮮な天然真鯛を活〆し、エラ・内臓を取り除くなどの丁寧な下処理を行います。鱗がついたままうす塩をします。

稲わらを編む(菰編み)

2

自社工房の中で職人たちが稲わらを手編みして菰を作っていきます。

真鯛を菰で包む

3

お腹の中に玉子を詰め込み、形を整えたら一つ一つ手作業で菰で包み、細い縄で縛ります。香川県では鯛の形に包んでいるのが特徴です。

蒸す・乾かす

4

専用の蒸し釜で約2時間蒸します。蒸した真鯛をすぐ冷まし、約3時間かけて乾燥させていきます。
じっくりと時間をかけて行うことでほどよい塩味、うまみを浸透させていきます。

Topix濱焼き玉子

真鯛と讃岐さーもんのお腹には鶏卵を入れて一緒に蒸します。内臓を取り除いてしまうので、鶏卵を入れて成形を保ちます。
真鯛と一緒に蒸し上げるため、真鯛や菰の香りがほんのりと付いたおいしい蒸し玉子が出来上がります。また、お腹に玉子がたくさん入っていることから「子宝に恵まれる」という縁起物としても知られています。
一度食べると忘れられない食感。
殻に付いた瀬戸の粗塩を付けて召し上がってみてください。

解体の方法

写真の手順に沿って、わらを外してください。

各部の紹介

1

図1の縦紐と横紐を切る。

2

図1の尾びれの紐を切る。

3
尾びれの紐を切らないと尾びれがきれいに取れない場合がございます。

切った紐を外し、頭を左に向けた状態で
上からゆっくり藁を外していく。

4

お腹の切れ目に包丁を入れ、
エラ、お腹部分から玉子を取り出す。

5

背ビレに沿って切れ目に入れる。

6

背ビレの方から皮をはがしていく。

7

中骨に沿って切れ目を入れる。

8

切れ目に指を入れて
押し出すように身を取り出す。

9
腹部も同じ様に。

こめかみ、ほほ、カマ、
それぞれに身がついているので取り除く。

10
中骨、腹骨を取り除く。その際、手で確認すると分かりやすい。

鯛の濱焼きの食べ方

まずはそのままお召し上がりください。
菰を取り除き解体すれば、
そのままお召し上がり頂けます。

Pointよりおいしく召し上がっていただくために

鯛の皮せんべい

作り方

Pointおいしい揚げ具合

鯛めし

作り方

  • 鯛のほぐし身、出汁、調味料を入れて炊く。
  • 三つ葉などをのせて完成。

Point

  • お茶漬けにも

鯛のお吸い物

作り方

  • 鯛の身を適当な大きさにして、椀に小梅の梅干し、とろろ昆布、鯛身を入れ、鯛のアラをたっぷりの湯で煮出して漉す。
  • 少量の塩とお酒で味をとり、椀に熱々の汁を入れて完成。

讃岐和え

作り方

  • はっさくの実と鯛の身をほぐし、生の三つ葉の茎と人参を細切りにし、ミョウガを笹切りにする。
  • 最後に、1.の食材と胡麻味噌酢を混ぜ合わせれば完成。

料理マスターズブランド認定

おさかな工房まるせんの「鯛の濱焼き」は
2018年 料理マスターズ認定コンテスト第6回大会にて
「料理マスターズブランド認定」を取得しています。